しっかり噛んで満腹に
勤務医 安田麗子です。さっそく前回のお話の続きをしますね!
腹6分目を達成するには、ちょっとの食事でも満足できるように、食べ方を工夫することが
必要です。
食べておいしいと感じると、脳の報酬系が活性化しドーパミン(快楽の物質)が増加します。
人はこの快楽を求めて食べることを止めることができなくなるのです。
この快楽にストップをかけてくれるのが満腹中枢です。
ある人はご飯半膳で満腹なるのに、ある人は3杯食べても満腹にならないって不思議だと思いませんか?
これは満腹中枢が食欲をコントロールしていて、人によって満腹になる閾値が異なるからです。
すなわち、この閾値を下げることで、少ない食事でも満腹感を得られるようになるのです。
ではどうやってこの閾値を下げればいいのでしょうか?
近年、ヒスタミンという物質が脳内で食欲を小さくする可能性が明らかになりました。
ヒスタミンといえば・・そうです、花粉症などのアレルギーを引き起こす厄介者ですね!
アレルギー体質の方はヒスタミンと聞いて鳥肌が立つかもしれませんが、
脳内のヒスタミンはダイエッターの救世主です。
ヒスタミンは直接摂取しても脳にある関門を通過することができません。
そこでヒスチジンという物質の経口摂取が注目されています。
ヒスチジンは食後、血流にのって脳に運ばれヒスタミンに変化します。
ヒスチジンは、カツオ、マグロ、ブリに多く含まれています。
しかし、これをただ食べるだけではヒスチジンを摂取したことにはならないのです。
カツオ、マグロ、ブリなどを細かくして、十分な唾液を混ぜることでヒスチジンは作られます。
つまり、良く噛むということが大切ということです!
目安としては25回以上噛むこと。これを意識するだけで後半に次の食材を入れることが
少なくなり、また唾液もたくさん出るので食べ物のおいしさを引き立てることができ、
満足感がでます。
この習慣は今までよりも早く満腹中枢を満足させ、食事の量を減少させることができます。
意識すれば誰でも簡単にできる事なのでぜひ実践してみて下さいね!
投稿日:2013年4月26日 カテゴリー:ブログ